web悠果堂美術館通信(74)

Web 悠果堂通信

2/18(木)に新規作品23点を掲載いたしました。

人間国宝の作品は14代今泉今右衛門、前田昭博(2)、伊勢崎淳、金城次郎の4作品があります。

また新規作家では北大路魯山人の「竹かた花入」、佐々木厚をアップしました。

 

その他、定番の村田亀水(2)、若尾利貞、鈴木三成に加え、私の好きな作家の作品12点があります。

帝室技芸員の初代真葛香山、内田泰秀、中島正雄(2)、宮之原謙(2)12代今泉今右衛門、

滝口和男、室町勝廣(2)、森陶岳、加藤清之の作品です。

どうぞご高覧ください。

 

このごろ、焼き物に対する私の評価の基準のひとつがよく分かって来たような気がします。

私が評価する作品や作家というのは、どうもその作品を私が作れそうか否かという点にあるようです。

作り手の立場から作品を見た場合、私自身の知識や試験の結果で似たような作品が作れそうだと思うものと、

努力をしてもどうもそこまでは作れそうもないと感じる作品がありますが、

当然後者に高い評価を与えるようです。

作陶期間ばかり長く、あまり向上しないまま今日まで停滞している私の陶芸ですが、

多少は作り手からの眼は養われたと思っています。

 

私が評価する作家について、どこを評価のポイントにしているか、語り始めれば枚数は尽きませんが、

概して私の好きな作家(作品)は、根気のいる作業を丁寧、正確に繰り返した結果生み出された作品です。

加えて、向こう数十年色褪せない独創性や品格を持った作品かと思います。

私の眼が確かかどうかは掲載した作品でご確認ください。

掲載数が多い作家ほど私の評価は高くなっているようです。

 

↓柿釉筒花入れ

形はともかくとして、ようやくマット調の柿釉が焼けるようになった。

偶然発見した焼成方法だが、ここになるまで多くの失敗を重ねた。

私としてはこれを定着させたいと思っている。