web悠果堂美術館通信(22)
本日5/16(木)新規作品を31アップしました。
これで掲載数が1000作品を超えましたが、今回は「人間国宝」の作品を中心にアップしました。
是非ともご高覧下さい。
藤本能道、原清、加藤土師萌、11代三輪休雪(壽雪)、田村耕一などの「人間国宝」を中心にした諸作家です。
何度も述べておりますが、個人的には「人間国宝」の作品を必ずしも高く評価するものではありません。
しかし、「やきものの美術館」をオープンする計画でいる身としては、なかなか「人間国宝」のネームバリューは無視できません。
美術館開設の際は、あまり有名でなくとも素晴らしい作品を生み出し(た)ている作家の優品を取り上げたいと考えていますが、
そのためにも入館者数の多寡が運営上重要な課題になるので、集客力のある「人間国宝」を中心に展示することになると思います。
美術館の設立に向け、土地確保のための資金繰りや建物の予算とレイアウト、何より想定入場者数よる経費の算定など未知数が多く、
先のことを考えると多くの不安と少しの希望の間を揺れ動く毎日です。
大げさに言えば人生最後の仕事として何とか早く緒に就き、軌道に乗せたいと念じています。
諸事情により2019年秋を開館の予定しております。
「さあ飛び込んでみよう。さして深くもあるまい。さして遠くもあるまい」というところでしょうか。
ご支援を切に願うものであります。
↓自然釉筒花生
私の中でベストテンに入る作品と思っている。
陶芸を初めて1~2年ほどの時期に作った作品で、自分なりに自信があったから杉の箱をしつらえた。
やきものの箱は桐箱が自信作で、杉箱は数物とか少し格下の物に使われるのが一般的だが、個人的には杉箱が気に入っている。
箱に納めて暫くしたら箱ごと行方不明になった。
先日工房を片付けていたら棚の奥から10数年ぶりに出てきたのだが、下手なりに一生懸命作っていた頃を思い出す。
胴部に窯切れがあり、プロに1万円ほど支払って金繕いをしてもらったので1万円+箱代分の愛着はある作品だ。
若尾利貞先生に片方の耳を意図的に取ったのかと聞かれた。
当初は両耳だったが窯の中で薪が当たって耳が取れてしまったもので、
結果としてこちらの方が良かったと思う。
口のところにあるブルーの釉溜り(ビードロ)は強い還元でたまに出ることがあるが、
殆どの場合、下にある様なグリーンが出る。