web悠果堂美術館通信(15)
本日(11/5)「人間国宝」清水卯一、三浦小平二、中島宏、鈴木蔵の逸品,および私の好きな中国陶磁、朝鮮陶磁をアップしました。
ご高覧下さい。
これらの作品を見ると、各位さすがに「国指定重要無形文化財保持者」と言われる出来栄えの作品で、何時まで見ていても飽きません。
個人的な感想としては、この作家たちまでは「人間国宝」の名に恥じぬ作品を生み出していたと思いますが、
最近は「人間国宝」も粗製濫造気味で、無理しても手に入れたいという作品があまり見当たりません。
実際、上記の作者たちの作品を入手するためいささか無理もしましたが、今思うとモノとの出会いも「一期一会」で、
一度はぐれると二度目の機会がないというのが現実かと思います。
モノもヒトも良いものほど一度はぐれると再び巡り合うのが難しいのかもしれません。
また何度も申しますが、数百年前に名も無い陶工たちが作った中国、朝鮮古陶磁が持つ器の力強さには圧倒されます。
作家物と言われるやきものと何が違うのか時々考えるのですが、答えは見つかりません。
さて、
清水卯一の「柿釉」「油滴天目」『青瓷」は氏の代表的分野の逸品で、氏の天才ぶりを示しているかと思います。
氏の作陶の推移をみると、ひとつのスタイル(分野)に安住することなく、次々と新しいものを求め、
なおかつ各分野で他の追随を許さぬ成果を残しているかと思います。
個人的には「鉄耀」が最高峰ではないかと思っていますが、早めに「鉄耀」も掲載したいと思います。
ネット上の写真ではなく、現物を見て欲しいと何時も思うのですが、公開する<場>を持ちません。
残りの人生を賭けて<場>を作ることが出来るよう努力いたしますので、
是非ともご支援、ご鞭撻をお願いします。
↓10月の薪窯で辛うじて生き残った作品(その2)
窯の中で裂けた壺は気に入っているのだが、当然他人の手には渡せない「傷物」になる。