猫はなかなか豚にはならない(残暑お見舞い)

お知らせ

残暑お見舞い申し上げます。

「web悠果堂美術館」は夏季休館中で今月のアップはございません。

来月には開館いたしますが、逸品を多く準備しておりますので御期待ください。

 

 

さて、

実家の庭に許可なく住みついたブス野良猫。

今までは仮称「野良ブス」としていたが、実家に行くたび庭の隅から出て来て餌をねだる。

ブスだって愛することが出来る心を持つ私は、いつまでも「野良ブス」も可哀そうな気がし、

かつオスかメスかも不明だから「ブス」もあるまいと反省した。

そこで雌雄を問わずぴったりな名前をと熟考の末、「ミミキレ」と命名した。

実に旧姓「野良ブス」にはぴったりの、お似合いの名前だと思う。

私だけが大いに気に入っている。

 

 

育ちの悪いミミキレは野良特有の発育不足で、何とか太らせて「猫豚」にしようと高カロリーな食事を与えているのだが、

一向に太る気配がなく、痩せてチビのままだ。

野良はなかなか豚にはならない!

こいつはなにより警戒心が強く、生命を育んでやっている私ですら30cm以内には近寄れない。

食事の間も絶えず周囲をキョロキョロ見回しては、せわしなく餌を食う。

私などもそうだが、食うのが早い奴は物心つく頃にいつも腹をすかしていた経験のある奴が多いという。

 

 

「氏より育ち」というが、ミミキレは「氏」のない雑種で、育ちが悪いからお手上げだ。

育ちの悪さ、品の悪さは特筆もので、私が工房にいると断りもなくしゃあしゃあと工房に入って来る。

こちらから近づくと逃げるくせにだ。

痩せてチビのくせに面の皮は厚いようだが、ひとも動物もズーズーしい奴は私でも好きになれない。

名家に生まれなくても、どこかで育ちの良さを持ちたい(持たせたい)のだが、こいつには一生無理かもしれない。

取りあえず新しい名前の「ミミキレ」をアップしておく。

 

 

↓鉄釉砧(2)

花生を作る時、使いやすさを考えて作るからか、

どうしても斬新さに欠ける。

 

 

↓仮称「野良ブス」から「ミミキレ」という高貴な名前になった野良ブス。

右の耳が欠けているから「ミミカケ」でもよかったかな。

レールのこちら側が工房になる。

ミミキレは尻尾の先が何時見ても笑ってしまう程曲がっているのだが、

上手く撮影できない。そのうちに。