web悠果堂美術館通信(29)
本日(4/13)、新規作品14点を掲載いたしました。
今回是非ともご覧いただきたい作品は、荒川豊蔵作「瀬戸黒茶碗」です。
御存知の通り荒川豊蔵氏は、やきものの人間国宝の中でただ一人「志野」と「瀬戸黒」、ふたつの技法で認定された名匠です。
作家には亡くなった後にその評価が低下する人が多くいますが、豊蔵氏は死後もなお評価の下落しない作家のひとりです。
豊蔵作品のうち志野作品は割合散見できますが、瀬戸黒にはなかなかお目に掛かれないのが実情です。
今回縁あって当サイトで掲載できました。
更に澤田痴陶人の「色絵遊鯉紋大皿」は、死後20年を経て大英博物館で日本人初の作品展が開催された際に出品された作品の姉妹品になります。
大英博物館の作品は直径40cmですが、当館のものは直径47cmで一回り大きな作品です。
大きさはいずれにしても、痴陶人のユーモアあふれる図柄と色使いは見る人を十分感動させることと思います。
その他新規作家として丹波焼きの名工・西端正の陶筥(日本伝統工芸展の入選作)、5代清風与平、走泥社の鈴木治の作品があります。
また、定番で私が特に好きな村田亀水、鈴木三成、前嶋五一郎諸氏の作品もあります。
どうぞご高覧下さい。
↓ 久しぶりに鉄赤釉を焼いてみた。
還元と酸化で2度ほど焼いたが、どうもこの薬は酸化の方がきれいなようだ。
写真は酸化焼成のもの。
この薬は施釉や焼成があまり難しくないから個人的には面白くもないが、
一般の人には評判がいい。
一番大きな壺は窯から出してすぐもらわれていったので写真には写っていない。
不良在庫がひとつ減ったことになる。