web悠果堂美術館通信 (5) 新規作品のアップと萩焼について
来週の6/8から未掲載作品の撮影、アップに入ります。
今まで撮影等の作業を行ってくれていたスタッフが出産、育児に伴い休業していましたが、
お子さんが幼稚園に入学し、ようやく時間が取れるようになり作業が再開できるようになりました。
私の方は先月からHP未掲載の作品チェックをして来ましたが、「共箱」を紛失したものや箱はあれど作品なし(?)のものなど、
結構ストレスのたまる作業をひたすら繰り返し、ようやく撮影にこぎつけました。
今回の作業の一番の目的は、今年88歳になる村田亀水先生の未撮影作品の整理と撮影です。
私が収集した作品の大部分の写真は、以前に2ヶ月ほどかけて1冊のアルバムにして先生のもとにあり、
HPにも掲載してありますが、その後の収集品を追加アルバムとして作り、アップする予定です。
ぜひ、亀水先生の煎茶器などその「神業」をご高覧下さい。
それ以外にも、私の好きな清水卯一、三浦小平二、中島宏、楠部弥一等々の作品をアップしていきます。
どうぞご覧ください。
さて、さる5/24に学生時代の友人と37~38年ぶりに会いました。
歌人・福島泰樹に「さらば ばらばら ばからしきほどあっけなく・・」という短歌があり、
沼津帰省後の私はこの言葉(歌)にけっこう拘って生きてきました。
同じ志のものたちがその関係を解いた時、「さらば ばらばら」が良かろうと、
自分の方から連絡は取らないようにしてきましたが、残り時間が少なくなってきたせいか、
この頃は宗旨変えで、声が掛かれば腰を上げようかと思っています。
昔の友人の良いところは、30数年の歳月がほんの数分で飛び越えること出来ることか思います。
コーヒを飲み終わらないうちに学生時代にタイムスリップできました。
ひとは、歳月に姿は老いても資質は変わらないということが旧友との再会の感慨です。
ところで、山口県生まれの彼曰く、「HPに萩焼がほとんどない」とのこと。
言われればその通りで、悠果堂のHPには「萩焼」はあまりありません。
別段萩焼が好みに合わないわけでなく、日本のやきものを語ろうとする時「萩焼」は決して無視出来ないやきものです。
ご存じの通り、萩焼の中心には「茶碗」が屹立し、「茶碗」は他のカテゴリーを圧倒する存在ですが、実をいうと、
私には「茶陶」としてでなく、「やきもの」としての「萩焼」をどう評価したらいいか判らない側面があります。
萩焼には三輪休雪をはじめとした巨匠が並び立ち、休雪作「鬼萩、割高台茶碗」など震えが来るほど存在感がありますが、
さて他の分野はというとよく判らないというのが実感です。
萩焼の作品が少ないのはこんな理由になります。
萩焼の最高峰、三輪休雪作「鬼萩 割高台茶碗」など是非とも所有し掲載したいのですが、
この茶碗、景気の良い時は600万以上、今でも最低200万は下らないものですから、原資が足りません。
買わない宝くじが当たったら掲載します。
妻の遺品の中に枇杷色の大ぶりな萩茶碗がありました。
妻は宗偏流を学んでいたのですが、身体のとても小さかった妻がなぜこんな大ぶりの茶碗をと思うほど大きい茶碗です。
「月舟」の印があり、とても手取りのいい茶碗ですが、作者の心当たりはありません。
どなたかご教授を。
(焼き締め花生)